<イベント開催の再開へ向けて>
5月中旬。まだまだ感染者が増えていく中ではありましたが、音楽イベントを生業としている者として、「存在意義」としての危機感を持ちました。先の見えない不安の中でも、音楽を必要としている人の声もちらほら聞くようになり、私たちは「安全に」それらの声を実現したい一心で、一つのプロジェクトを立ち上げました。これまで、しながわ盛り上げまSHOWを通して品川区を盛り上げてきた自負もあり、イベント再開の先陣を切るのは白雪ありあしかいない!と、思ったからです。品川のイベント開催モデルとなれるよう、今回の企画は社会実験の意味合いを持たせました。
<場所と時期>
場所は、以前から交流の深かった「レストランKURA」にて。店内は換気もでき、ソーシャルディスタンスが保てる広さがあることから、店長のご厚意もあり、協力していただけることに。時期は、国が県外移動自粛を解除すると発表していた「6/19」以降を目安とし、最初の週末である「6/20」に定めました。
<参加者について>
今回は、「連絡が確実に取れる身近な応援者」に絞り、あえてSNSでの大々的な告知はしませんでした。会場のキャパシティよりも半分の人数で、募集人数も制限をかけ、集客の段階から、徹底した感染防止対策を講じていきました。また、当日は座席表を設けることで、万が一の場合に備えて管理することとしました。
<感染予防対策について>
舞台責任者である蜜柑箱舞台工芸様に依頼し、さらにアクリル板業者との連携も取りながら、以下のような対策を講じました。
イベント開催に関係する全ての出演者・スタッフの体調確認、
及び、非接触体温計での体温計測。
殺菌効果のある石鹸(液体非接触タイプ)による手・指の洗浄。
その後、アルコール消毒液での手・指の殺菌。
スタッフの布製マスク着用。責任者は万が一の対応に備え、高機能マスク(N95)の着用。
出演者は出演時間以外は布製マスクの着用。出演中は十分な距離、又は、アクリル製透明マスクの着用。
ステージと客席の間にアクリルパネル又は、感染防止専用の塩ビシート等の設置。
出演者の対応や受付等には、アクリル製の受付用の窓を設置し、ここで対応する。
屋外では活動の特性上、不特定多数の通行人の往来や滞留など、いわゆる「3密」発生の恐れが高い為、
これらを避ける為の広報活動や啓発パネルの掲示、床面への表示等を設置する。
屋内や区画された場所等でイベントを行う際は、来場者の健康確認、検温とマスク着用の厳守。
37.5℃以上の来場者が発生した場合、丁寧な説明と対処を会場(現場)責任者が行う。
万が一の際は、品川区の担当者・保健所の担当者へ速やかに連絡し、指示を受けるなどの対処を行う。
~以上の取り組みを安全かつ確実に行います~
今回は、飲食を伴うイベントのため、飲食店用のガイドラインも参考にしました。
1枚目:ステージと客席を遮蔽する塩化ビニールシート
2枚目:歌手用飛沫防止パネル
3枚目:客席用間仕切りパネル
4枚目:スタッフ用飛沫防止パネル
舞台責任者は、事前に抗体検査を受け、医師からの助言などをいただき、
東京都のイベントガイドライン、政府からの「新しい生活様式」も多く取り入れ、安全な運営に努めました。
<しながわ子ども食堂への寄付>
コロナ禍の中で、大変な思いをしているのは子どもたちも同じで、満足な栄養を取れない子どももいる実態を職員の方から聞きました。これまでも子ども食堂の啓発活動をしてきたので、今回は、物販の売り上げの一部を、品川区社会福祉協議会へ寄付することにしました。当日は、入り口に子ども食堂ののぼり旗も掲げ、啓発をアピールしました。
<イベント概要>
タイトル:白雪ありあ品川応援!
ディナーショー
日時:2020年6月20日(土)
開場16:45 / 食事開始 17:00 / 開演 17:30
場所:レストランKURA
(品川区立中小企業センター1階)
参加費:4000円(お食事、ドリンク付き)
募集定員:30人
<イベント実施の結果>
感染予防対策を万全に準備していた甲斐もあり、来場者からは最後まで一切のご指摘もなく終了しました。食事以外の時間、来場者はマスクを着けていましたが、その隙間から溢れる笑顔が感想の全てを物語っていました。また、拍手やペンライト、うちわでの応援もあったので、大声での歓声は聞こえずとも、動作で感じることができました。演者として、ステージの遮蔽幕がどのような感じになるのか不安でしたが、実際立ってみると、透明度の高い塩ビシートを使用していることもあり、特に圧迫感はなかったです。音の関しても、従来と全く変わりなく、来場者にも満足していただけたのではないかと思います。物販時もアクリル板越しでの対応となり、握手もできませんでしたが、一人一人へ向けたメッセージカードを座席に設置することで、感謝を伝えました。受付と物販のアクリル板を、白雪ありあらしい山手線型とし、来場者を視覚で楽しませることにも配慮しました。派手な演出はできなくても、無機質な会場になるのだけは避けたかったからです。
後日、「うちの店にも取り入れたい」「イベントの参考になった」「アクリル板を注文したい」等の問い合わせもあり、感染予防対策への反響を強く感じました。まずは身近なところからですが、お役に立てた手応えはあります。今後も、問い合わせには丁寧に対応し、新しい生活様式ならぬ「新しいイベント様式」をこれからも追求して、安心・安全なイベント開催に向けて努力していきます。
2〜5枚目:白雪ありあ専用アクリルパネル(山手線E231系)
6月24日に、品川区社会福祉協議会の大串事務局長に寄付金10500円をお渡ししてきました。
そのほか、透明マスク等も寄付致しました。
約2年間にわたって開催してきました「